18時過ぎ、ギャラリーに到着。
滑り込みで初日に在廊することができた。
自分の作品や、同じ期の人たちの作品をじっくり見る。
ほどなく横木安良夫さん、hanaさんが登場。
その後中藤毅彦さんも登場。
2Bのグループ展ならではの豪華な来客。
奥の小部屋にて自分の作品を見ていただいている際に、横木さんに話しかけた。
じっくりと見ていただき、長い沈黙の後にアドバイスをいただく。
セレクトや並びについての考え方、ストーリーと展示との関係などについて、厳しめの意見をいただく。
具体的な話や抽象的な話を含め、正解のない部分でのお話。
深い部分の話しをしていただけたことがうれしい。
長い沈黙はどこか的確なアドバイスを見つけようとしていただいていた間だと思い、優しい人だと感じる。
その後中藤さんにも見ていただき、意見を頂いた。
横木さんとは対照的に比較的好意的な意見を頂く。
並びやセレクトに関しても、横木さんから頂いた厳しい意見とは対照的に褒めていただけた。
”最も心情が写りこんでいる展示だと思う”とのお言葉を頂けたことが、何よりうれしい。
横木さんと中藤さんで意見が違うのは、それぞれの作風やスタンスの違いの表れだと思う。
共通して指摘される点が無かったのは、一定レベル以上の展示になっているからだ、、、と思いたい。

終了後、他のフロアの人たちも含め、横木さん、hanaさんと居酒屋へ。
横木さんの話は非常に明快でわかりやすく、これ以上ないぐらいに核心を突いている。
談笑しているふりをしながら、必死で頭の中のノートに書き留めたことを。
--------------------------------------------------
■写真を撮るということは、情報を落とすということ
3次元を2次元にする、においをなくす、時間をなくす、、、、情報を失わせる行為が写真を撮る行為である。
■情報を落とすということが、表現するということ
情報が多ければ多いほど、何を言いたいのかがわかりにくくなる。
全てを記録することは、表現ではない。
■情報は少ない方が伝わる
情報過多な映画よりも、昔のチャップリンの無声映画の方が、言いたいことがダイレクトに伝わってくる。
■画角やフォーマットの違いによる写りの違いは、自分で獲得するものだ
どのフォーマットや画角でどういう風に写るか、という引き出しが多い方が表現に必要な手段が増える。
誰かに聞かず、自分で撮った自分の写真を見ることでその違いを獲得するべきだし、写真はそれが行ないやすいメディアだ。
■壁にぶつかっても壁だと思うな、動き続けることが重要だ
壁にぶつかったと感じても、それは壁ではないかもしれない。
壁を越えようとして考え、立ち止まるよりは、壁に平行に歩き出す方が良い。
どこかに穴が見つかるかもしれない、動き続けることが重要だ。
写真は外に向かっていく表現手段だから、向こうから被写体が来てくれることもある。
内面に向かう表現手段とは違って、外に向かって写真を撮り続ければ、見えてくるものがある。
2Bに参加するのも、こうして居酒屋に来て話しをすることも、動き続けている、ということだ。
--------------------------------------------------
自分の作品を外に向けて発表することで得られるものは、とてつもなく大きい。
そんな当たり前のことを再認識した初日の夜。
- 2007/09/25(火) 23:59:24|
- OLYMPUS E-410 ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
ひとまず初日、おつかれさまでした。
とても素晴らしいひとときを過ごされたようですね。
トークショーや写真家との会話の中でメモしたことを、こうやって公開していただいているので、とても参考になっています。
ありがとうございます。
僕のメモに書き写さなきゃ・・・。笑
- 2007/09/26(水) 01:15:02 |
- URL |
- bluemagic #SFo5/nok
- [ 編集]
>bluemagicさん
ギャラリーに1時間、居酒屋に2時間、合計3時間程度ですが、非常に密度の濃い時間でした。
写真家の哲学や言葉は、僕自身のメモでもあるんですよね。
聞いたことをここに書くことでもう一度追体験している、ということかもしれません。
文言は全て正確なわけではないですし、僕自身が強く共感したり感動したりした部分を抜き出しているので、どうしても僕の解釈が入ってしまっていることもあると思いますが、本質的な部分は間違って解釈はしていないと思います。
これからもいろんな写真家に会って、感動した事を書いて行きたいと思います。
- 2007/09/26(水) 01:22:43 |
- URL |
- Swing75 #wjmC3HJQ
- [ 編集]