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日々の空

気の向くままに写真を撮り、思いつくまま文章を綴った日々の泡の記録。

記念写真と家族のかたち

旅するカメラ3を読んでいたら、正月に実家に帰った時に撮った記念写真のことを思いだした。

昨年ワークショップに参加してから、写真とのかかわりが以前にも増して強くなった。
そんな気分も手伝って、今年の正月に実家に帰ったときに、家族の記念写真を撮りたいと思ったのだ。

07071401.jpg

それまで毎年のように母親が「記念写真を撮ろう」と言って1月1日に実家の玄関の前で写真を撮っていたのだが、この数年撮らなくなっていた。
僕も姉ももう若くなくなったこともあるだろうが、ここ数年デジタルカメラの影響もあって写真が身近なものになり、写真そのものに対する思いが軽くなってきたのも要因ではないかと思う。
写真が身近になればなるほど記念写真1枚に対する重みが軽くなるというのは、まったくもって皮肉なものだ。

07071402.jpg

少し照れくさいながらも「久しぶりに家族の記念写真を撮らないか?」との提案に、母は喜んで賛同してくれた。
照れ屋で無愛想な父親は、こういう提案にいつも「めんどくさいな~」などと言うのだが、それが照れ隠しなのは家族みんながわかっている。
気づくと嫌そうにしていた父親が三脚とカメラを持ってきてくれている。

「やっぱりフィルムがいいな」という提案に、ミノルタのα-7が三脚にセットされる。
α-7はとてもよく出来た高機能カメラなのだが、父親のものなのでその機能を使ったことが無い。
でも絞りとシャッタースピードさえ決定してやれば、どんなカメラでも写すことができる。
露出計の付いていないカメラで撮るのと同じだと思えばよい。
ワークショップで習ったことだ。

しっかり写っているかどうか、どきどきしながらセルフタイマーでシャッターを切る。
この”どきどき”が、「大切な写真を撮っているのだ」という思いをいっそう強くする。

「フィルムが余ったから」という理由で、僕と姉がフレームから外れた、両親のみの写真も撮った。
照れる父親への強引な理由付けのためにも、フィルムで撮っておいて良かった。

07071406.jpg

同じ日、母親がもらってきた写真館の無料撮影券を使うべく、巨大ショッピングモールの中にある写真館へ行った。
玄関先でリラックスして撮る写真とは別に、しっかりとした設備で、少し緊張を強いられる状況で撮る写真にも意味があると思ったからだ。

子供向けの記念撮影でそれなりに儲かっている写真館らしく、スタッフの数も設備も想像していたより立派だ。
ライティングされ、しっかりとセットされたスタジオで、カメラマンの指示を受けながら撮影される。
カメラは当然デジタル。
2,30分ほどの間に相当数のカットを撮り終え、モニタを見ながらプリントするカットを選ぶ。
選択するソフトもよく出来ていて、左右に並んだカットのどちらかを選択し、ボツになった方に新しいカットが出てくる仕組みになっている。
家族で相談しながら選択し、最終的に2枚をプリントしてもらうことにした。

07071403.jpg

ゴールデンウィークに帰った際、母親に「正月に撮った写真、ちゃんと写ってた?」と聞いた。
「あんたに撮ってもらった写真の方がやっぱりよかったわぁ。」との答えにほっと胸をなでおろす。
写真館での写真は、やはり緊張気味だったせいもあり、母親の思い描いている”家族のかたち”が写りこんでいなかったのかもしれない。

年齢を重ねれば重ねるほど、家族そろっての記念写真の重さが増していくように感じる。
家族が家族の写真を撮るというのは、本人が思っている自分やお互いのイメージを写すための、最も優れた手法なのだと思う。
僕に写真の手ほどきをしてくれた父と、いつも「記念写真を撮ろう」と照れる様子も無く提案してくれる母に、ただただ感謝するばかりだ。



Zeiss Ikon Biogon 35mm ZM
  1. 2007/07/14(土) 21:47:46|
  2. 原風景
  3. | トラックバック:2
  4. | コメント:3
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コメント

うーん、いい話!
「めんどくさいな~」と言いつつ、ちゃんとカメラを持ってくるお父様、
照れずに「記念写真を撮ろう」と提案されるお母様、
素敵なご両親ですね♪
家族にもいろいろなカタチがありますが、
みんなそろって記念写真を撮るような仲のいい家族を
私もいつか築きたいなぁ、と思います。

写真館のよりもSwing75さんの写真のほうがいい、
と言ってもらえて良かったですね(笑)
  1. 2007/07/15(日) 00:30:21 |
  2. URL |
  3. eri*air #/02qLiNA
  4. [ 編集]

先日は来場ありがとうございました。
先日からいいなと思う写真とそうでない写真の差は何だろうと思っていました。そのひとつとして撮影者が自分の好奇心や弱いところ、揺れている感情などをそのまま写真にさらけだしていることが見るものに訴えるのではないかという気がしています。今日の写真を見て
その思いを強くしました。
  1. 2007/07/15(日) 10:58:56 |
  2. URL |
  3. ヤマシタツネオ #pSJ6Fihk
  4. [ 編集]

>eri*airさん

父親が写真好きだったことと、母親が照れずにそういうことを言い出せる人だったことに、とても感謝しています。

eri*airさんも照れずに「記念写真を撮ろう!」って言える人だと思いますので、きっといい家庭が築けると思いますよ!

>ヤマシタツネオ様

こちらこそありがとうございました。
とてもいい時間を過ごせました。

コメントありがとうございます。
揺れている感情が写りこんでいる写真というのは、見る側にも何かしら心にひっかかりを作る、ということなのかもしれませんね。

しかしそういう部分を写真に写しこもうとしても、恣意が入ると蜃気楼のようにふっと消えてしまいそうです。
意図的ではなくそういう感情の揺れを体験できる場面で写真を撮れ、ということなのかもしれませんね。

深いお言葉で、いろいろ考えさせられました。
ありがとうございました。
  1. 2007/07/16(月) 00:17:01 |
  2. URL |
  3. Swing75 #wjmC3HJQ
  4. [ 編集]

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