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日々の空

気の向くままに写真を撮り、思いつくまま文章を綴った日々の泡の記録。

有元伸也さんビューイング

2B隣の公民館にて有元伸也さんのビューイング。
待ちに待っていた日だ。

2Bに参加して渡部さんに出会い、有元さんのギャラリーに個展を見に行くようになって色々なお話を聞き、この二人が話をするとどういうことが聞きだせるのだろう?と常々思っていた。
さらに、有元さんの個展でいつもお話を聞いていて、僕だけが聞くのはもったいないな、とも思っていた。
だから今日のビューイングが決まったことを教えてもらった日は、一人でガッツポーズしてしまったぐらいに嬉しかった。

08061501.jpg

僕が東京に来る前の展示などは、オリジナルを見たことがない。
どんな写真が見られるのか、期待に胸を膨らませて待っていた。
2B登場した有元さんは、恐らく持ち運べる重さ限界の量のプリントを持ってきてくださった。

ごく初期のカルカッタ~ネパールのシリーズをはじめ、写真集「西蔵より肖像」の印刷原稿、流れ星公園のシリーズ、真昼の蛾、そして現在も撮り続けられている新宿のariphotoのシリーズ。
いつも展示で見ているのと比較して、間にガラスがないこと、机の上に並べられて紙としての存在感が増していることなどから、とても生々しく感じられる。
プリントの美しさもさることながら、写真の中の世界に入り込んで行けそうな、向こう側の世界に思考が持っていかれそうな、そんな写真ばかりだ。

08061502.jpg

手際よく並べられ、一通りみんなが見終わったら次のシリーズが並べられる、ということを何度も繰り返しているうちに、あっという間に時間が過ぎた。
一人の作家の変遷を、これだけの量のオリジナルプリントで見られる機会など、めったにあるものではない。
これまで僕が参加した2Bのビューイングの中で、最もプリントの量が多かったのではないだろうか。

さすがにこれだけの量の、作家の全身全霊が詰まった写真を見ると、こちらのパワーも相当使う。
けれど「もう見たくない」とはならず、最後に最新の(現在進行中の)ariphotoのシリーズを見終わった後に、もう一度最初の「西蔵より肖像」のプリントを見たくなっていた。
美しいものをまた見てみたいという欲望と、自分の中で引っかかった写真をなんとか理解したいと思う欲望の両方があるからだろう。

08061503.jpg

プリントを見ながら、渡部さんや参加者が質問をし、有元さんが答える。
カメラやフィルムの話、旅の話、ポートレート撮影の際の話、失敗談、写真家になるまでの話、、、、
目と耳のどちらも集中を強いられる、非常に濃厚な時間だ。

撮る量やプリントする量にしても、写真を撮ることに対するスタンスにしても、半端な気持ちで写真を撮っていたら逃げ出しそうなことに、真正面からぶつかっている、そんな印象を受ける。
写真を見ていて感じる緊張感や密度の濃さは、このあたりから来るのかもしれない。

08061504.jpg

一通り全部のプリントを見せていただいた後、少し休憩し、今度は逆に希望者の写真を有元さんに見ていただく時間。
自分の作品について語る時とは違う視点で語られることもあり、写真全般についての話や、撮るスタンスの話など、より具体的に写真を撮ることについての話を聞くことができた。

ワークショップを主催され、ビジュアルアーツで講師をされ、本当にたくさんの量の写真を見られているからこそ出て来る言葉もたくさんあって、メモを取るのが大変だった。
普段ギャラリーでお話させていただいている時は一対一が多いのでなかなかメモを取ることもできないのだが、今回はしっかりメモを取ることが出来た。
参加費を支払ってお話を聞くビューイングだからこそできることなのかもしれない。

08061505.jpg

一通りビューイングが終わった後、2Bに移動して雑談。
リラックスした雰囲気の中で、クールダウン。
とても良い時間だった。

08061506.jpg

見せていただいたプリントの中で、欲しいものがいくつもあった。
西蔵より肖像の中にあったもので以前それほど気にならなかったものも、オリジナルをじっくりと見ているととても良く思えたり、これまで見たことがなかった写真で一目ぼれしてしまったものもある。

写真集やWebで見るのとオリジナルプリントは、やはり別物だ。
これまでも何枚か買わせてもらっているのだが、結局買った後は支払った値段のことなど忘れて、ただただ満足感のみが残る。
そして恐らくその満足感は、10年後、20年後でも消えない。


その場でどれを購入するかを伝えたかったのだが、結局決めきれなかった。
後日お礼も兼ねて連絡してみようと思う。
  1. 2008/06/15(日) 23:52:58|
  2. OLYMPUS E-420 ZUIKO DIGITAL 25mm
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

本日は参加いただきありがとうございました。
展覧会などで来場者とお話しをしていても思うことなのですが、作品制作においての一番の充実は、真っ当な意見を頂いた時です。それは偉い評論家であろうと近所のおばちゃんからの意見であろうとなんら変わることがありません。
作り手が作品に込めたエネルギーに対して、同等以上のエネルギーで向かって頂く。その瞬間に作品はようやく完成をむかえるのだと思います。

そういった事を実感できた、とてもよい時間でした。
  1. 2008/06/16(月) 00:19:10 |
  2. URL |
  3. ariphoto #-
  4. [ 編集]

>ariphoto様

コメントありがとうございます。
あれだけの量のプリントを一気に見せていただけて、本当に貴重な時間を過ごせました。

インドやネパール、チベットのシリーズだけでもすごいエネルギーを感じましたが、現在進行形の新宿のシリーズはそれ以上にもっとパワーを感じます。
恐らくまだ成仏していない、変化の余地のあるシリーズだからだと思いますが、これからももっともっと”その先”が見られることを一ファンとして期待しています。
見る側のエネルギーもしっかり貯めておきますので(笑)、ギャラリーでまたお話できれば、と思います。
  1. 2008/06/16(月) 22:57:43 |
  2. URL |
  3. Swing75 #wjmC3HJQ
  4. [ 編集]

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