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日々の空

気の向くままに写真を撮り、思いつくまま文章を綴った日々の泡の記録。

奥山淳志写真展「さようならのはじまり」

奥山淳志さんの写真展「さようならのはじまり」へ。
トークイベントにも参加。

奥山さんの写真展が関西で開かれるのはおそらくニコンサロンの巡回展以外では初めてではないかと思う。
KOBE 819 GALLERYのオーナーが奥山さんに惚れこんで実現した企画とのこと。
展示は弁造さんではなく、「あたらしい糸に」のシリーズ。
プリントをほぼベタ焼きサイズにして、1つのフレームに20枚収めるというスタイル。
1枚の写真ではなく、複数の写真から見えてくる空気感のようなものを確かに感じる。
ベタ焼きではなく引き伸ばし機にベローズでわざわざ”引き伸ばさない”で焼くという、奥山さんらしい仕事をされていて、そのあたりのお話が非常に面白かった。
仕上がりの微妙な違いもさることながら、間に空間ができることにより、覆い焼き等のテクニックが使えるようになる、というお話などは、なるほどなぁ、と思った次第。

内容の話は、なぜこのタイトルなのか?というところから非常に深い話へ。
祭礼が今その意味を失いつつあって、でも続けることによって何か未来へ向けてのポジティブなものになる、つながっていく、そういう観点から「あたらしい糸に」というシリーズだったものが、なぜ「さようなら」なのか。
具体的なエピソードがきかっけとなって、祭礼の終わりをリアルに意識し始めた瞬間、今続けているその意味を真剣に考えるようになり、そのことで今の時間がより輝きを増すというような話は、生と死の話にも通じるものがあって、非常に共感できる。
当たり前のことを当たり前だと思わずに、それが当たり前ではない世界を意識することで、眼の前の今の貴重さが立ち現れてくる、そんなイメージ。

弁造さんのシリーズはパーソナルな視点で撮られているシリーズで、このシリーズはパブリックな視点で撮られているようにも思う。
両者の作品がここまでしっかりと多くの人の共感を得るレベルで発表できる写真家はあまりいないのではないか、と思える。

奥山さんとも少しの時間ではあったものの、ゆっくり話すこともできて、直近4月16日に発売される「庭とエスキース」についてのお話も伺えた。
こちらは弁造さんのシリーズを主に文章で綴った作品で、みすず書房から発売される。
常々奥山さんの写真と同時に文章にも強く惹かれていたので、今から本当に楽しみ。

 

このところ奥山さんの投稿が続いているので奥山さんのファンのブログみたいになってきましたが、まもなく有元伸也さんの写真集「TIBET」も発売になるので、そちらもまた書こうかと思います。



  1. 2019/03/10(日) 23:17:36|
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