アート京都2012へ。
こういうアートフェアは過去何度も行っているが、見せ方や規模によっては「ギャラリーが集まって宣伝しに来ました」というような感覚を強く受け、いまいち(個人的に)盛り上がらないことが多い。
今回の京都のものは、会場が二つに分かれていて、国際会館の方はそういった感覚が強かったのだが、ホテルモントレの方は個々のギャラリーが独立していたせいもあり、全くその感覚がなかった。
部屋ごとに作品の展示方法も様々なことと、何より部屋に展示することを前提として、小さめの作品の割合が多い。
見る側と作品との距離感が近く、細部をじっくり眺めることを前提としたセレクトが行われているように思った。
その中でもあまり心に響かず滞在時間が短いギャラリーと、じっくりと話を聞きたくなる作品があるギャラリーがあり、今回はいくつかのギャラリーで直接作者とお話することができた。
中でも特に気に行った作品について、作者とずいぶんいろいろお話したのだが、自分にない感覚を持っていてそのズレの部分をもっと知りたいと感じた。
作品の中にある”不可解なもの”と、作者が一生懸命説明してくれる”理解できるもの”との間にある、埋まりようのない余白の部分が、おそらく作品の深さということなのだろう。
これが大きすぎても自分の心には何も響かないし、小さすぎてもすぐに飽きてしまう。
作者と色々な話をしながら、その割合が自分にとって心地よいものなのか、そうでもないものなのか、無意識にそれを確かめている。
そして会場を後にして帰路についてからも、ずっとその会話と作品の映像とを反芻している。
それでもなお心に留まり続ける作品の割合は、それほど多くない。
一度にたくさんの作品を見ることには、じっくりと数少ない作品を見ることとはまた違う魅力があることには間違いない。
こういう機会にたくさんの作品を見ると同時に、今日気になった作品を持つギャラリーにも、個々に足を運んでみたいと思う。
- 2012/04/29(日) 23:58:24|
- Sony α NEX-5 Biogon 35mm ZM
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有元伸也写真展「ariphoto2012 vol.2」へ。大阪に移ったので前回は都合がつかず行けなかったのだが、今回は行くことができた。
カメラが変わってから2回目の展示、僕自身ははじめて見る展示ということになる。
ローライフレックスとハッセルの違いというよりも、画角の違いが撮る側の視点からすると大きな影響を受けそうに思うが、写真自体は変わったようでいて変わっていないようでいて、やはり有元さんの写真だな、と思った。
もう長く見続けているシリーズなので、1枚の写真、1回の展示では掴みきれないことであっても、積み重なることで少しずつ頭の中に定着し、カメラが変わった事など超えたところに存在する何かに反応しているようでもある。
前回見られなかった展示作品も、お願いして見させていただいた。
カメラが変わってからの2回分を一気に見たことになるのだが、街と人とのバランスが2回分を見ることでちょうど心地良いバランスになって、好きな作品がとても多いと感じた。
昨年一年間、震災の影響や引越しを含む個人的な変化等でなかなか作品の購入に至らなかったのだが、また何枚か購入する方向で考えてみたくなる作品がいくつもあった。
作品を所有したくなるかどうかは、(それが全てではないが)その作品を好きかどうかの一つの重要なバロメーターになる。
少し時間を置いてみてどうしても脳裏に浮かんでくる作品がどれほどあるか、じっくりと熟成させてみようと思う。
- 2012/04/21(土) 23:35:06|
- Leica X1
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これまで一度も行ったことがなかった造幣局の通り抜けへ。
夜にもかかわらずすごい人だった。
普通の桜ではなく、八重咲き種が複数。
儚さというよりも華やかさが強く、元気になれるような気がした。



- 2012/04/17(火) 23:01:30|
- Leica X1
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街を歩いていても、山を見ても、冬の間止まっていた時間が動き出したかのように賑やかになってきた。
新緑の季節が一年で最も好きだ。
植物は一年単位で生と死を繰り返しているようにも感じる。
そうであるとすれば、春というのは生の季節とも言える。
心踊るのも無理はない。
- 2012/04/14(土) 23:28:25|
- Sony α NEX-5 M-ROKKOR 40mm
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何の変哲もない風景なのに、全てが輝いて見える瞬間がある。
光の加減や空気感、様々な要素に加えて、何よりもこちら側がそういう風に感じ取る”気分”にあることが必要条件となる。
カメラを持って歩いていると、その瞬間に出逢える割合が、確実に高まるように思う。
- 2012/04/02(月) 22:08:38|
- Leica X1
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