日々の空

気の向くままに写真を撮り、思いつくまま文章を綴った日々の泡の記録。

時間がかかることの贅沢

いつの頃からか、キーボードで文字を打つ方が手書きよりも速くなった。
もともと手書きで文字を書くことにもどかしさを感じることも多かったので、キーボードでの入力は自分にとってストレスが軽減される行為でもあった。

ところが、このところメモを取る時などに意識的に手書きで文字を書くようにしてみたところ、懐かしい感覚というか、体を動かしながら考える感覚というか、そういう感覚に新鮮さを覚えるようになった。
もちろんキーボードを打つことも体を動かす行為の一つなのかもしれないが、何かが違う。
おそらく一つの言葉を文字として紙に落とすまでの時間が決定的に違うのだと思う。

思えばそのもどかしい時間というのは、アウトプットするまでにある程度思考を整理するなり最小限の文字として書くために文章や単語を推敲するなり、何らかの思考が求められるわけだ。
この「もどかしくて面倒」な時間がかかることが、逆に思考を活性化させるというのは、もしかすると写真にも言えることかもしれない。

デジタルカメラをメインで使うようになって、意識的に集中しなければある程度雑に写真を撮っておいて、後から選択するということが容易になった。
ただこうして撮った写真というのは、後から選択しようとしても思いの外駄作の割合が高い。
今フィルムで主に写真を撮っていた頃の写真を見返してみると、何かが違うことが明確。もちろん撮っていた時期や自分の成長もあるかもしれないが、そもそもの時間の流れの感覚のようなものが全く違う。
おそらくフィルムで写真を撮っていた頃は1枚の写真を撮るにしても(比較的短時間で撮る方ではあるが)それなりに思考して、時間をかけてから撮っていたのだと思う。

そう考えると、さらに大型のカメラ、6×6や4×5のようなカメラで写真を撮るという行為は、写真の枚数を増やすということに価値観を置くと非常に効率の悪いカメラではあるが、思考する時間を楽しむカメラだと思えば非常に贅沢なカメラであるとも言える。
童謡のことがフィルム現像やプリントにも言える。
その時間、ある意味無為な時間を過ごさねばならない時間が、思考の時間として確保されるというのは、非常に大きなアドバンテージなのだと思う。

すっかり遠のいてしまっているが、またフィルムで写真を撮ってみようかな。

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  1. 2014/11/21(金) 00:13:21|
  2. FUJIFILM X100S Black limited edition
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On the Street

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  1. 2014/11/10(月) 23:34:56|
  2. Ricoh GR Digital IV
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On the Street

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  1. 2014/11/06(木) 23:00:35|
  2. ROLLEIFLEX 3.5F Planar
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有元伸也写真展「ariphoto2014 vol.2」を見に。

有元伸也写真展「ariphoto2014 vol.2」を見に。

平日の昼間ということもあって有元さんとゆっくりお話ができた。
今回は東京の西の端のシリーズ、いわゆる昆虫シリーズ。
とはいえ、昆虫に限らずカエルやヘビも登場し、東京都はいえ人間以外の生き物が優位にその土地を占領している場所での撮影結果が展示されている。
これだけバラエティに富む写真を20点展示しようと思うと、その背後にある膨大な撮影数が自ずと想像される。

いつものことながら有元さんの写真は美しい。
プリントが、というのは褒め言葉ではない場合もあるので、あえて「写真が」という言い方をしている。
そこに写っている被写体の存在自体も、その被写体の発する神々しい命の輝きも、それを捉えて丁寧に写真という表現へと昇華させている有元さんの姿も、すべてひっくるめて「美しい」と思える。

奥多摩のシリーズも回を重ね、徐々に見る側にも事前の文脈を理解する土壌が出来上がってきて、都市のシリーズ、チベットのシリーズ等をひっくるめて有元さんの世界観が味わえているように思う。
その世界観は、最初から理解できているわけではないが、徐々に「ああ、なるほど」と思える”感じ”が増えていくような感覚で、世界の見え方や捉え方が増えるような感覚を味わう。
こちらが思ってもいない世界の見え方や捉え方を示しながら、それが徐々に見えてくるという意味で、やはり表現者は一歩先を進んでいるのではないかと思う。

写真集も好評のようで、回を重ねるごとに完売までの期間が短くなっているそうだ。
今回のものは奥多摩のシリーズから過去の作品も含めてのセレクトとのことで、これまでのもの以上にまとまり感が出ていて、ギャラリーで見させていただいていてもすぐにぐいぐいと引き込まれた。
点数が多いわけではない分、静かに語りかけてくるような何かを感じてしまうのかもしれない。

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  1. 2014/10/28(火) 23:38:00|
  2. Ricoh GR Digital IV
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  1. 2014/10/25(土) 22:24:20|
  2. FUJIFILM X100S Black limited edition
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Author:Swing75
写真と音楽と植物をこよなく愛する東京在住の大阪人です。
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